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2009年7月27日月曜日

内在的神観

 我々の経験するものは、すべて、相対的であり、動的である。永久不動のものは、経験を否定して、或は経験の彼方でしか与えられない。神をそのまま相対的、動的に捉えることは、それを世界内存在者として捉えることに他ならない。単に、神が世界に働きかけると言うだけでなく、神は、世界の一部である。勿論、これは、世界と神が即同一であるということ、即ち、いわゆる汎神論を意味するものではない。超越的神観が、容易に無神論へ逸脱する傾向を持つのに対して、内在的神観は、特に倫理的汎神論へ逸脱する可能性が強いことは、否定できない。